秋田米を全国へ「一乃穂」は秋田米で作った秋田しとぎ菓子をお届けしています

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  No.187(2008年12月1日)

 カレンダーもあと1枚となり、師走というだけで何かあわただしさを感じる頃となりました。みなさまには本年もお世話になり、新たなご縁にも恵まれました。こころより御礼申しあげます。
 さて、来春3月20日より映画「釣りキチ三平」が上映されます。原作者は横手市増田町出身の漫画家矢口高雄さんです。矢口さんは元北都銀行員で、「釣りキチ三平」は1973年から10年間、「週刊少年マガジン」の看板作品として連載され、累計販売部数4,000万部を誇る超人氣コミックです。掲載から35年の歳月を経て遂に東映で実写映画化されることになりました。製作には、「おくりびと」の滝田洋二郎監督、「ALWAYS三丁目の夕日」シリーズで知られる日本VFX(視角効果)界の最高峰、白組が参加しています。hanaいたるところに秋田の自然美があふれ、迫力の釣り場面や幻の巨大魚を再現しています。
 主演は、三平三平(みひらさんぺい)役を須賀健太(13)が演じ、祖父の一平に渡瀬恒彦(63)、兄貴分で米国帰りのプロ釣り師・魚紳に塚本高史(25)、そして姉・愛子に香椎由宇(21)らが出演しています。
 物語の主人公、三平は11歳。大きな麦わら帽子がトレードマークで、秋田弁を話し素朴で明るい少年ですが、こと釣りのことになると目の色が変わります。経験こそ乏しいものの、釣りに関しては一流のセンスを発揮し大人からも一目置かれ、幻の大魚にも挑戦します。そんな中、さまざまなライバルや仲間に出会いながら人間的に成長していくというストーリーです。「釣りバカ日誌」に続き、シリーズ化が期待されます。機会をつくって是非ご覧下さい。
 結びに、どうぞ事故などに氣をつけて良いお年をお迎えいただけるよう祈念致しております。
  No.186(2008年11月1日)

 先月、湯沢市で東京女子医科大学教授で母子総合医療センター所長の仁志田博司氏の講演を聴きました。
 演題は『子どもの暖かい心を育む』でした。「育む(はぐくむ)」は「羽含む」からきているそうです。親鳥が子どもを羽で包んで、一生懸命養い育てるという意味です。人間の親は、まず第一に健康な子供で生まれてきて欲しいと願い、その上で頭がよいとか心がやさしいなどと願い、さらには幸せになって欲しいと思うものです。
 しかし、単に心がやさしいと言っても、他人のつらさや悲しみが理解できるやさしさは、親が子供に教え込む必要があるそうです。
 日本人が社会で子供を大切にしてきた背景のひとつに、子供に関する行事・風習の多さがあります。今月の七五三もその一つですが、他にも3日祝い、お七夜、お宮参り、お食い初め等など、江戸時代に来日した外国人は、日本人が子供を大切に可愛がる姿に驚いたそうです。ところが、現代はどうでしょう。マザーテレサは「豊かさの中で日本の子供が一番不幸」と言ったそうです。貧しい国の子供たちのほうが目がイキイキしているというのです。しかし、少子高齢化という現代社会の中にあっては、子育てに対して高齢者の方の知恵をいただける良い機会であるという事や、おじいちゃん、おばあちゃんの孫育ての重要性を痛感した講演でした。
  No.185(2008年10月1日)

 稲の刈り入れ前に台風や天候不順による被害もなく、秋田は色濃い晩秋の日々が続いています。
 さて、最近話題になっている秋田県出身のお二人をご紹介しましょう。
 まずは、本通信2007年4月号(No.167)でもご紹介した遠藤章氏です。氏はこの度、アメリカのラスカー医学研究賞を受賞されました。この賞は、ノーベル賞の登竜門と言われ、これまでに4人の日本人が受賞されていますが、いずれも基礎医学研究だったのに対して、遠藤先生は初めて臨床医学研究においての受賞となりました。先生が野口英世博士を目指し、苦学しながら研究したのが、世界で一番売れている薬「スタチン」です。「スタチン」は、「メバコール」・「リポバス」・「メバチロン」・「リピトール」等いろいろな名称で販売されている高脂血症薬です。世界で3兆円近い市場で日本でも500万もの人が服用しています。今後、更なる研究に世界が注目している所です。
 次にご紹介するのは、スタジオジブリで有名になられたアニメーションの背景画を描く男鹿和雄氏です。9月20日から11月4日まで仙北市角館町の平福記念美術館で「男鹿和雄展」が開催されています。この展示会は、東京で2007年夏に29万人もの入場者があり、全国各地で人氣を博しています。
 男鹿さんは、1987年宮崎駿監督にスカウトされ「となりのトトロ」の美術を担当し、「もはやアートの域に達しており、緑(色)の使い方に天賦の才がある」と評された程です。田舎の情景を表現した背景画には、故郷秋田を思い出させるものがあります。「となりのトトロ」の他にも数々の宮崎作品の中に登場する背景画は多くの観客を魅了しています。秋田展の次は11月22日〜09年1月18日まで愛媛県美術館で開催予定です。お近くの方は是非お出かけ下さい。
 ご紹介したお二人の活躍が明るい話題となり、秋田県民の誇りとなるのは間違いないと思います。
  No.184(2008年9月1日)

 人生という山がある。ひとりひとりが生を受けてその山を登り、そして最期に向かって自分の山を下る。どんなにお金があっても、どんなに地位があっても、どんな生き方をしてきてもほとんどの人がいずれ、誰かの世話になるという現実を今、元氣なうちから意識して生きていくことが大切ではないでしょうか。
 カウンセラーの羽成幸子(はなりさちこ)さんの文章をご紹介します。
 「人の世話になるという現実。私はそこにこそ、その人らしさ、豊かさ、尊厳が輝くものだと思っている。人生の総決算の時が、介護されるときである。そこで嫌われる人は嫌われる生き方をしてきた人だ。老いて人は丸くなるということはない。意地悪な人はさらに意地悪に、頑固な人はさらに頑固になる、とはいえ意地悪な人も頑固な人も、その人なりに人生を精一杯生きてきた人だ。意地悪や頑固にならざるを得ない人生を歩んできたわけである。逆に迷惑を掛けたくないという思いで生きてきた人も多い。迷惑を掛けたくないという人の思いは、ときには心を閉ざすことにもなる。老いということは、自分の氣持通りに体が動かなくなることだ。
 自分で自分の介護をしてみると、いざ、他人に介護を委ねた時、自分がしてほしいということを的確に頼める。人は必ず誰かの世話になる。迷惑を掛けたくないなどとは言っていられない。迷惑にも掛け方がある。自立とは何でも出来るのが自立ではなく、出来ないことをしっかり頼めることだ。これはできないから助けてほしいと言えることが、自立であると思っている。自分の中に自分という親友を見つけ出し、意義ある人生を送ってほしいと思う。」
  No.183(2008年8月1日)

 子供の頃、飛行機や船は金属の塊なのに、なぜ飛んだり浮かんだりするのだろうと思ったことはありませんか。
 飛行機が空を飛ぶメカニズムを説明する時、引用されるものに「ベルヌーイの定理」があります。これは、ダニエル・ベルヌーイというスイスの物理学者が1738年に発表した、「秒速の早いところは、遅いところより空氣の圧力が低くなる」という定理です。飛行機の翼の断面は上面が丸く、下面は平らになっています。翼にあたった空氣は上下に分かれ、翼の上に進んだ空氣は、翼の下よりも進む距離が長いので、翼の上は下よりも空氣が薄い状態になり、翼の下の空氣は薄いところを補おうと上にあがろうとします。それにより、翼の下の空氣が翼を押し上げ、上向きに浮き上がる力、いわゆる揚力が発生します。さらに、飛行機が飛ぶ為にはこの揚力の他に推力が必要です。ジェットエンジンのファンブレード、つまりエンジンの中の羽が猛烈な勢いで回転し、空氣を吸い込んで後方にはき出し、その反動で前進するのです。
 しかし、これら理論上で説明できる事も安全安心の上に成り立たなければなりません。
 今年も8月12日に日航123便御巣鷹山墜落事故の23回目の慰霊祭が行われます。くしくもその123便に、私の大阪吹田市の友人が乗るはずでした。しかし、幸いなるかな前日11日の秋田までのチケットが取れないためにキャンセルしたそうです。今でもその日が近づくと心が痛むと言います。万が一、彼が搭乗していれば、彼を呼んだ私も辛い思いをしていたと思います。520名のご冥福を心よりお祈りすると共に、このような事故が二度と起こらないように願っています。
  No.182(2008年7月1日)

 世界遺産・姫路城周辺を舞台に、4月18日〜5月24日まで開催された第25回全国菓子博覧会(姫路菓子博2008)は、総入場者数が92万2千人を数え無事終了しました。本来なら4年に1度の開催ですが、今回は姫路城築城400年記念イベントとして前開催地の熊本から6年ぶりになりました。私も見てきましたが、菓子博の長い歴史の中で県庁所在地以外で初めての菓子博として目標入場者数50万人を大きく上回り、大盛況でした。
 今回の博覧会では、全国の銘菓6,000種類と工芸菓子164点が並びました。秋田県のコーナーも多くの観覧者で賑わい、即売コーナーでは、秋田諸越(もろこし)を始めとする秋田のお菓子はもちろん、全国のお菓子が飛ぶように売れていました。
 また、工芸菓子部門でひときわ多くの人の目を奪ったのは「姫路城 白鷺の夢」でした。実物の50分の1のサイズで、3時間も並ばなければ見られない程の人氣で、製作したのは地元兵庫県の菓子職人たちです。しかも、昭和40年秋田市で開催された第16回全国菓子大博覧会で、これも50分の1の大きさの「大阪城」を出展して大賞を受賞した株式会社エーデルワイス会長の比屋根毅さんのお弟子さんたちでした。このことを会場で知り、43年前若かりし頃の比屋根さんの真剣な製作風景がよみがえってきました。昔も今も変わらず工芸菓子に取り組む姿は、すばらしい作品となって多くの人々に感動を与えてきたのです。
  No.181(2008年6月1日)

25年前の昭和58年5月26日、日本海中部地震が起き、秋田県では83名もの尊い命が失われました。また、平成7年1月には阪神淡路大地震が、平成16年10月には新潟県中部地震が発生し、多くの被害に見舞われました。地球上では地震以外にも数々の天災があり、その被災者には単にお気の毒という言葉では言い表わせない胸の痛みを覚えます。
 先月5月12日に起きた中国の四川大地震では、8万にも及ぶ死者が予想され、被害も日ごとに増大しています。
 そんな中、悲しくも感動する出来事が報道されました。地震発生の翌日5月13日、壊滅的な被害を受けた四川省綿陽市北川県で、救助隊員が倒壊した建物のがれきの下に四つんばいの格好で埋まっている女性を発見しました。すき間に手を伸ばして死亡しているのを確認し、次の生き埋め現場に移ろうと一旦離れました。しかし、救助隊の隊長はなんとなくその格好が氣になって戻り、がれきを撤去したところ、女性の下から、毛布にくるまれた生後3〜4ヵ月の赤ちゃんを発見したのです。母親の体に守られ、怪我もしていませんでした。さらに赤ちゃんの健康をチェックした時、携帯電話が見つかりました。
 その携帯電話には、「かわいい坊や。もしあなたが生き延びたら、私があなたを愛していたことを絶対に忘れないでね」というメールが残されていたそうです。母親の深い愛情に感動し、こころよりご冥福を祈るとともに助かった赤ちゃんが立派に育つよう念願しています。
  No.180(2008年5月1日)

 今盛岡市内に画家深沢紅子(こうこ)さんの「野の花美術館」があります。元来、油絵の画家ですが、年を重ねるにつれ、水彩画も手がけ、野花を題材に描くようになったそうです。美術館に展示されている作品はどれも魅力的で味があり、小さな美術館ながら人氣のスポットになっています。
 先日、この美術館に行って来ました。秋田市からは車で2時間半、現在はカーナビがあるので迷うことなく到着しました。葉わさびしかしながら、自動ドアには何と本日展示替えのため臨時休館の貼り紙。実に残念という氣持ちで一杯で、しばらく前に車を止めながら、有名な「石割桜」でも見て帰ろうと考えていた時、ある男性に声をかけられました。秋田ナンバーの車が止まっているのを見て声を掛けてくれたのです。
 そして、「作業中で散らかっていますが、見ていきますか」と言うではありませんか。見ず知らずの人に親切にされるという感動を久しぶりに体験した瞬間でした。男性は館長の佐藤晴久さんでした。民間運営だから出来たイキな計らいと思い、休館ですから入館料は不要と言われましたが、維持費として寄付させて頂きました。
 その佐藤館長が書いた『花を育てることと子育ては』という文章の一節をご紹介します。「しっかりした花を作るには、なんと言っても水をきらせて花自身の生きる努力によって根を張らせることが大切なんだね。」「根を張ってはじめて水や肥料をやると、りっぱな花が咲くんだよ」(杜の都社発行「街もりおか」から)人づくりや教育にも言える深い文章です。
  No.179(2008年4月1日)

 今年の桜前線は、秋田市の千秋公園は15日頃から、角館は連休前からとの予報で、特に角館は期間中、140万人近い観光客で賑わうことでしょう。さて、当店は、今月1日に創業15周年を迎える事が出来ました。いつもご愛顧いただいている多くのお客様に心より御礼と感謝を申し上げます。これからも安全・安心でおいしい粢菓子をつくり続けてまいりますので、お引き立ての程、宜しくお願い致します。
 ところで、久々に映画を観てきました。タイトルは「犬と私の10の約束」で、インターネットで広まった作者不明の短編詩「犬の十戒」が基となっています。イヌの氣持ちになって書かれた飼い主への10のお願いは深い共感と感動を呼んでいます。子供の数より多いと言われる空前のペットブームの中、不幸な犬をつくらないためにも愛犬家なら観ていただきたい映画だと思います。
 映画は、主人公が少女から大人に変わっていく過程での母やソックスという犬との愛と絆を描いています。
 その中で、少女は亡き母親から「犬を飼うには犬と約束しないといけないよ」と言われます。そして、犬と一緒に暮らすことは、ひとつの命を預かることへの責任を果たすことと教えています。
 以下が『犬と私の10の約束』です。
1.私の話をがまん強く聴いて下さい。
2.私を信じて。私はいつでもあなたの味方です。
3.私にも心があることを忘れないで下さい。
4.言うことをきかない時は理由があります。
5.私にたくさん話しかけてください。人の言葉は話せないけど、わかっています。
6.私をたたかないで、本氣になったら私の方が強いことを忘れないで。
7.私が年を取っても仲良くして下さい。
8.私は10年くらいしか生きられません。だからできるだけ私と一緒にいて下さい。
9.あなたには学校もあるし友達もいます。でも私にはあなたしかいません。
10.私が死ぬ時、お願いです。そばにいて下さい。どうか覚えていて下さい。私がずっとあなたを愛していたことを。
  No.178(2008年3月1日)

 いよいよ桜前線のはじまりです。さくらの季節は卒啄(そったく)の季節でもあります。若い人には良い人とのめぐり逢いを祈っております。
 さて、いつも読んでいる月刊誌にこんな内容の対談が載っていましたので、ご紹介します。戦前、熊本県で30代の若さで小学校の校長先生になられた徳永康起先生のお話です。その日先生は「明日は工作で切り出しナイフを使うからもって来るように」と言い、児童たちを帰しました。翌朝、昨日買ったばかりのナイフがなくなったという児童が現れました。先生はどの子が盗ったかわかっていました。そこでクラス全員を外に出して遊ばせている間に、盗ったと思われる児童の机の中を見ました。案の定、持ち主の名前を削り取ったナイフが布に包まれてありました。
 先生は、すぐに学校裏の文具店から同じナイフを買ってきて、盗られた児童の机の中に入れておきました。そして、教室に帰ってきた児童たちに「おい、もう一度ナイフを良く探してごらん」と言うと、「先生ありました」と。先生は、「むやみに人を疑うものじゃないぞ!」と話をしたそうです。盗った児童は、黙って涙を流し先生を見ていました。それから時代が流れ、一人の特攻隊員から徳永先生に遺書が届きました。
 「先生ありがとうございました。あのナイフ事件以来、徳永先生のような人生を送りたいと思うようになりました。明日は、お国のために飛び立ってきます…。」という書き出しでした。こんな先生や教え子がいた時代が日本には確かにあったのです。
  No.177(2008年2月1日)

 2月は如月(きさらぎ)、暦の上では春ですが、真冬日が多く、1年中で最も寒い月です。昨年より少し多い積雪ですが、大雪の教訓からか、除雪は徹底して行われています。
 さて、昨年から底なしに拡がる食品偽装問題で「お伊勢参りのお土産がなくなった」と嘆いているお客様がいらっしゃいました。当県でも比内地鶏が巻き込まれるなど夢にも思いませんでした。クレーム処理に当店のお菓子をご利用頂くと、複雑な気持ちになります。
 このような社会情勢のなか、千葉県のリサイクル会社のもとには、コンビニで期限切れとなった弁当やおにぎり、大手メーカーで作りすぎた豆腐や麺、ドックフードなど1日50トンもの食品廃棄物が運び込まれているそうです。廃棄物と言っても、消費期限からわずか数時間経った弁当や、店頭にすら並んでいない商品ばかりです。スーパーやコンビニは、消費者が食品を数時間放置することを計算して、消費期限より更に短い「販売期限」を独自に設けています。コンビニ最大手のセブンイレブンジャパンでは、消費期限の2時間前を販売期限とし、それを過ぎると食品を撤去しています。万が一、撤去し忘れた商品がレジに持ち込まれてもバーコードが読み取らないという徹底振りです。コンビニ主要7社の全店舗の食品廃棄物発生量(環境省試算)は年間20万トンを超えているそうです。食品全体では1,135万2,000トンにも及ぶそうです。
 食物の自給率が低い日本にあって、大切な食品の廃棄をしないよう充分氣をつけたいものです。
  No.176(2008年1月1日)

 新年おめでとうございます。皆様には本年も明るく平穏無事に過ごされるよう祈念致しております。
 正月には、三方(さんぼう)に奉書紙を垂らし、ゆずり葉や裏白(しだ)を敷き、丸くて平たい餅を重ね、その上に橙(だいだい)やスルメ、昆布を飾る家庭がまだ多くあると思います。毎年変わらぬ行事ですが、鏡餅をお供えすると心静かに一年の平穏を祈る気持ちになります。古来より「八百よろずの神」といって森羅万象に神々が宿るとされてきました。年が改まる時、あらゆる神様に感謝し、願いをかけたのが鏡餅の始まりです。
 その鏡餅を神棚から下ろしていただく儀式が「鏡開き」。毎年1月11日には、願いを宿した鏡餅がお雑煮やお汁粉などに姿を変え、私たちのお腹に納まります。この時、かたくなった鏡餅を手で小さくかき砕いて、分配する風習がありました。分け合って食べることで、神様からの祝福に授かろうとしたのです。そして、その餅片をあぶって食べました。
 これが「かき餅」「おかき(御欠)」「粢豆がき」の由来です。秋田米100%の「しとぎ豆がき」は一見かたそうですが、実はサクサク軽い食感の中にこんなエピソードが潜んでいたのです。
 お陰様で、当店はこの4月で満15年を迎えます。「損得より善悪を優先」を今後も一貫して心掛けてまいる所存でございます。本年もご指導、ご愛顧のほど宜しくお願い申し上げます。




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