秋田米を全国へ「一乃穂」は秋田米で作った秋田しとぎ菓子をお届けしています

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  No.306(2018年12月1日)

 カレンダーがあと1枚になってしまいました。皆さまにとってもあわただしい月になっていると思います。当地ではスタッドレスタイヤの装着がほぼ100%になりました。本冬は暖冬の予報もありますが、スキー場関係者は、さぞ氣を揉んでいることと思います。
 さて、先月号でご案内した通り「秋田の赤い靴」の物語です。明治19年金子家の後妻に入った若い娘が姑にいじめられている中、誤って先妻の娘を死亡させてしまったことから始まります。死因の原因をいろいろ調べましたが、わかりませんでした。
 嫁の金子ふじは、無慈悲な姑の証言だけで無期懲役にされてしまいました。その後、ふじは秋田刑務所内で娘ハツを生みましたが病の為獄死してしまいます。残されてハツは、新任として秋田に赴任して来た26歳のアメリカ人宣教師ミス・カラー・ハリソンの尽力で生き延び、引き取り手のないなか、ハリソンの教え子である川井運吉の養女となりました。それは素性を明かさないようにとの配慮だったのでした。そして、ハツが12歳の時、ハリソンの帰国が決まった為、2人は横浜から船に乗りアメリカに渡りました。
 ハリソンは、ロサンゼルスでハツをコラと名乗らせ、大学にも入学させました。1907年明治40年、サンフランシスコで排日運動が起こる中、トルコキキョウ&アンスリュウムハツの幸せを求めて日系人の多いハワイへと渡らせました。そこでハツは教師の道を歩んで寝食を忘れるくらい尽力していましたが、肺病の為34歳の若さでこの世を去ってしまったのです。ハリソンのお蔭で多くの教え子に見守れ、短いながらも意義ある人生を送ったのでした。
 この実話をハワイで聴いて感動した秋田の人たちが運動し、篤志ある人を募り金子ハツとミス・ハリソンをイメージした像を秋田市立中央図書館明徳館の前庭に建立し、今でも歴史を刻んでいます。北秋田市出身の直木賞作家渡辺喜恵子さんが、昭和50年にこの物語のをもとに小説「タンタラスの虹」を発表しています。
 末尾ながら、みなさまどうぞ良いお年をお迎え下さい。


  No.305(2018年11月1日)

 日一日と冬の訪れを感じさせるような天候になってまいりました。日暮れが早くなり、いよいよインフルエンザの流行も近いでしょう。みなさま、どうぞご自愛下さい。
 先月、相次いで中学校や大学時代の同級会が開催され旧交を温めることが出来ました。それぞれ色々な人生を歩んで来たせいか、変わらない人、大きく変わられた人と楽しいひと時を過ごしていましたが、会の途中、ある女性が大学祭や同級会で飲み過ぎたせいか、急に具合が悪くなり、救急車を呼ぶハメになったのです。一時的に脳に血液がいかなくなり氣を失ったのだそうです。幸い学部の裏の病院で数時間後に快復され、家路についたようで、皆が安心しました。ある程度の年代になると、不測の事態に対応出来る安全な場所を選ばなければと幹事は痛感したそうです。
 枯蓮 幹事と言えば中学時代のF幹事から「秋田の赤い靴のドキュメンタリー映画を作ることに協賛してくれないか」とのこと。横浜の山下公園には、1979年に建てられた「赤い靴をはいていた女の子」の像があります。童謡「赤い靴」は、野口雨情作詞、本居長世作曲で1922年(大正11年)に発表されました。現在50歳以上の方なら子供の頃に聴いたことがあるのではないかと思いますが、何とも切ない歌です。
@赤い靴 はいてた 女の子  異人さんに つれられて 行っちゃった
A横浜の はとばから 船に乗って  異人さんに つれられて 行っちゃった
B今では 青い目に なっちゃって  異人さんの お国にいるんだろう
C赤い靴 見るたびに 考える  異人さんに 逢うたびに 考える
 これと同じようなストーリーが秋田にもあったのです。 その物語は次回の12月号でお知らせいたします。
*おしらせ* 本店では11月末日まで送料サービスキャンベーンを実施中です。この機会に是非ご利用お待ち致しております。


  No.304(2018年10月1日)

 錦繍の候 空は高く澄み、朝夕は滅きり涼しくなって来ました。暗くなるのも一段と早くなり、秋が深まっているように思います。皆さま、ご健勝でしょうか。
 北海道では思いがけない地震や土砂崩れ、大停電などがあり被災された方々には、心よりお見舞い申し上げます。また、全国で被災されている方々にも一日も早く平常の生活に戻れることを願っております。
 ところで、本通信を始めてからもう25年が経ちました。つたない文章を多少でも薄めてもらおうと、ボタニカルアートという細密画を毎号掲載しております。8月号でお知らせした通り7年ぶりに第2回目の個展を開催することが出来ました。新聞記事やネットで知ったということで、連日多くの来場者で賑わいました。家族は勿論、手伝いの友人やたくさんの方達にボランティアしていただき、家人の顔の広さに少し驚きました。
 ある程度の年代になると友人のありがたさは、身に沁みるものですが、どうも女性のほうが助け合うことが多いと感じました。絵葉書も若干残っていますので、ご希望の方にプレゼントさせていただきます。フリーダイアルかアンケート葉書でご連絡下さい。枚数に限りがありますので、先着順とさせていただきます。
 さて、当店が永年協賛している団体、明徳館こんわ会主催による第21回「朗読と音楽のつどい」が10月31日水曜日13時30分から「なかいち」の交流館で開催されます。今回のテーマは「移り行く時代と家族」です。7人の会員が、それぞれの作品を朗読します。興味のある方はおでかけ下さい。
*お知らせ*10月20日より11月末日までお歳暮等に便利な送料割引キャンペーンが始まります。この機会に是非ご利用下さい。


  No.303(2018年9月1日)

 今夏の異常とも思われる酷暑や風水害に遭われた西日本の皆様に心よりお見舞い申し上げます。  秋田は数えるほどしか暑い日はありませんでした。朝夕の涼しさに秋の氣配が感じられます。旧盆期間中は帰省された多くのお客様で大変活氣があり、なまはげboxや新発売の秋田いぬboxがご好評でした。
 スポーツにおいては、北都銀行のバドミントン部ダブルス女子の永原・松本ペアが世界一、米本・田中ペアが3位と輝かしい成績で、東京五輪に期待を持たせてくれています。また、今夏の高校野球は、何と言っても秋田県立金足農業高等学校の9人の選手と監督の大活躍です。多くの有望選手が集まってプレッシャーを跳ねのけ見事春夏連覇を果たされた大阪桐蔭高等学校、優勝おめでとうございます。甲子園出場校は全て厳しい練習に耐えてこられたことに敬意を表せざるを得ません。
 全国的に注目が集まった金足農業は地元では「かなのう」と呼ばれ、決勝戦進出までの毎試合のたび秋田県民のボルテージは上がりっぱなしでした。かなのうOB・OGが多い当社では、決勝戦当日生産部で6時出勤して13時までに終了するシフトを組んだくらいでした。地元出身者だけということと強豪校を次々に破ったバントを武器とした戦いぶりや校歌の歌い方など、地方の公立農業高校でもここまでやれるということがヒガンバナ全国の高校野球ファンの共感を鷲づかみにしたのかも知れません。準優勝校になって帰ってきた空港での出迎えは、1,400人、母校前には1,000人のファンが集まりました。全国一人口減に苦しむ県民に、感動と勇気を与えてくれました。
 ある月刊誌で内発力という造語を知りました。外からの刺激によらず、内からの欲求によって起きる力を内発力と言うそうです。自らの人生を切り開いた人は、皆内発力の強い人と言われます。正に金農選手諸君は、このことを教えてくれたことと思います。
 *おわび: 旧盆期間中は、しとぎ豆がき品切れのため、一部店舗、卸先様にご来店されたお客様に多大なご迷惑をお掛け致しました。心より深くおわび申し上げます。


  No.302(2018年8月1日)

  西日本豪雨や台風12号に遭われた被災者のみなさまに心よりお見舞い申し上げます。早期に平常な生活に戻れますよう祈っております。酷暑を迎えているところが多いと思いますが、秋田市はそれ程の暑さでもないので何か氣が咎める思いでおります。朝夕の涼しさは、首都圏から来た方には別天地に感じられるようで、住んでいる者としてはありがたく思っています。
 先月15日に秋田市内中心部で行われた「与次郎駅伝」では、職場対抗の部に過去最多の400組が参加しました。昨年の雨とはうって変って晴天のもと成功裡に終了いたしました。広小路の両側の歩道には、多くのファンや観客がおり、声援のなか選手は颯爽とゴールに向かって走り去りました。千秋公園の中では、観客も少ないので、疲れて歩いていても最後のメインストリートでは、声援が後押しをするので、歩く選手はあまり見かけませんでした。人を応援し、された人はそれに応えるべく努力している光景を垣間見るのはなんとも清々しい氣分になるものです。
精霊馬 今月は、県内各所で夏祭りが行われます。なかでも3日から始まる竿燈まつりと25日の大曲の花火は圧巻です。事故等ない行事を楽しんでいただきたいと思っています。
*お知らせ*
 9月20日より23日まで秋田市川反「ココラボラトリー」で7年ぶりに本通信に掲載しているボタニカルアート展が開催されます。皆さまのご来場お待ちしております。


  No.301(2018年7月1日)

 先般の大阪府北部を震源とした地震に被災された皆様、また避難を余儀なくされた方々に心よりお見舞い申し上げます。6月5日新神戸にいましたので、一日でも早く以前の生活に戻られることを祈念致しております。
 お陰様で、本通信が300号を越えました。また新たな氣持ちで書き綴ってまいりますのでよろしくご笑読下さい。当店は、秋田駅から徒歩で3分弱の処にあります。駅から約600mの街路を仲小路(なかこうじ)と呼び、仲小路振興会は、本年創立40周年を迎えました。記念事業のひとつとして急な雨でも安心な貸傘「巡り傘」を350本用意し、返却はどの店でも出来るようにしました。透明な傘には、マスコットキャラクターの与次郎が入っています。「与次郎」とは、千秋公園にある与次郎稲荷神社に祀られている与次郎狐のことです。キバナホウチャクソウ
 400年前初代秋田藩主、佐竹義宣(さたけよしのぶ)公に忠誠を誓い飛脚に姿を変えて、秋田江戸間をわずか6日で往復したという伝説があり、そのことに因み7月15日には第7回与次郎駅伝が開催されます。県内外から400組以上1.600名を越える参加者と、約2万人のギャラリーがメインストリートである広小路を埋め尽くします。お隣山形県東根市は、さくらんぼマラソンに1万人以上の参加者で有名ですが、そこにも与次郎稲荷神社があるご縁で毎回参加されております。
 それから、当店の真向かいでは2年後の完成を目指し、17階建ての複合ビルが着工の運びとなりました。1階は北都銀行、秋田信用金庫の両秋田駅前支店が入居し、4階までは飲食店や医療施設のテナント、5階以上はマンションで約50所帯が入居予定だそうです。
 また、秋田駅前にはABS秋田放送本社が山王地区から移転し、現在建設中です。4年後には秋田県民市民会館が竣工予定です。仲小路を取り巻く地域は大きく変貌を遂げようとしています。
*お知らせ*
 本店では7月末日まで、送料サービスキャンペーンを実施中です。この機会にどうぞご利用下さい。


  No.300(2018年6月1日)

 紫陽花が雨に映える季節になりました。皆さま如何お過ごしでしょうか。各地で地震が頻発致しております。いざという時の備えが必要かと思います。
 平成5年6月より続けてまいりました、「一乃穂通信」が300号を迎えました。毎号ご覧いただいている皆様には心より御礼申し上げます。ボタニカルの挿絵も300枚近くになったと思います。9月20日〜4日間秋田市川反通りのココラボラトリーで7年振りに個展を開く予定になっております。お近くの方は、是非ご高覧いただければ幸いです。
 さて、現在秋田では秋田犬(あきたいぬ)が話題となっています。平昌(ピョンチャン)五輪のフィギュアスケートで、見事金メダルを獲得したロシアのアリーナ・ザギトワ選手が秋田犬を「かわいい!飼ってみたい」と母親におねだりしました。「良い成績をとったらご褒美に」と母親は応えたのでしたが、葉ワサビそのことを知った秋田犬保存会が一役を担う運びになりました。
 アメリカ・中国・ロシア等で秋田犬ブームが起きているというのは聞いていましたが、ザギトワ選手が更に火を付けた形になりました。5月26日モスクワでの贈呈式には、安倍首相も出席し全世界にニュースとして発信されました。名前は雌なのに勝利の意味を込めた「マサル」です。日本では考えられない名前ですが、何とも大らかです。
 マサルは生後3か月で体重約10キロ、忠犬と言われる秋田犬は、成長すると大型犬となります。ザギトワ選手は1日3回散歩させてくれるとのこと。秋田犬の魅力は何と言っても凛々しい姿と、無駄な争いを好まない穏やかな性格です。モスクワに連れて行かれて色々な経験をするでしょうが幸せな人生を送って貰いたいと願わずにはいられません。
*お知らせ*
7月末日まで送料サービスキャンペーンを本店で開催しております。


  No.299(2018年5月1日)

 秋田県内の桜は、例年より開花が早くGW前に葉桜になり、観光客のみなさんには残念なお知らせになりました。
 さて、昨今ハコモノ行政と批判されたりもしますが、今年3月24日土崎港地区に開館した「秋田市土崎みなと歴史伝承館」を紹介します。土崎港は、秋田駅より北に7キロ程の所にあり、歴史は古く、奈良時代(710年)には秋田城があり、政治・軍治・文化の中心地でした。江戸時代になると、北前船の寄港地として京都・新潟等より物資や文化が入り、雄物川(おものがわ)を通して、現在有名になった蔵の街、横手市増田町まで交易が伸びていきました。このような土崎には、国の重要無形民族文化財に指定されている「土崎神明社祭の曳山(ひきやま)行事」があります。伝承館内には高さ11.5mの曳山も展示されています。毎年7月20日、21日の両日「みなと曳山祭り」の愛称で多くの人たちに親しまれています。alt="チマキ"宝永2年(1705年)神輿渡御(みこしとぎょ)が行われたという記録があることから永い歴史がうかがわれます。
 また、空襲展示ホールもあります。終戦前日、日本の数カ所がB29爆撃機により大打撃を受けました。秋田県では土崎地区に埋蔵量日本一の旧日本石油秋田製油所があったことから、狙われたようです。悲惨な戦争の爪痕として、空襲の火災で1,200度の高熱でドロドロに溶け落ちた実際のコンクリートの柱等を展示し倉庫をリアルに再現しています。爆弾の破片を浴びて穴があいた学童服展示が痛ましく思われます。昭和20年(1945年)8月14日22時30分〜翌15日3時30分頃まで落とされた爆弾は100キロ弾7,360発、50キロ弾4,687発にも及びました。死者は250人以上、負傷者200人以上と記録されています。終戦前夜の悲劇でした。今更ながら酷い仕打ちを受けたものと犠牲者の冥福を祈るしかありません。


  No.298(2018年4月1日)

 当店は4月1日、お蔭様で25周年を迎えることが出来ました。多くのお客様のご愛顧の賜ものと心より感謝申し上げます。
 25年前は店舗前に羽後銀行秋田駅前支店がありました。あけぼの銀行と合併し北都銀行と名称が変わり、同じ日の開店でした。エイプリルフールに開店かという意見もありましたが、銀行も同じだからと押し切りました。当時は、秋田赤十字病院への通り道で、県人口は130万人程もあったので多くのお客様で通りが賑わっていたことが思い出されます。カタクリ1店舗だった一乃穂は、直営店が5店、委託販売が25箇所に増えました。
 現在の秋田県は人口98万人台になってしまいましたが、秋田市は30万人と県庁所在地として何とか面目を保っています。当店が面している駅前から中心部の「なかいち」までの導線を仲小路と呼びます。商店街を形成する仲小路振興会も本年8月に 創立40周年を迎えます。折しも6月から約4年間を費やして秋田県民会館建て替え工事のため、各種大会等が減少し、商店街に与える影響が大きいものと心配されております。その分、色々な工夫をしたイベントが必要になります。アーケードがない分無料の貸傘やトイレ等のアメニティを検討しております。
 当店は、仲小路の入口付近にあるので藤田嗣治の平野政吉美術館や秋田市立美術館、なかいち、千秋公園を見学にいらっしゃる県内外の方への観光案内も出来るよう、秋田商工会議所のふるさと検定2級検定合格の社員が2名お待ち致しております。お気軽にお立ち寄り下さい。
 尚、発送料サービスキャンペーンは、ご好評につき4月末までに延長させていただきます。この機会に是非ご利用下さい。

  No.297(2018年3月1日)

 2月の県内は冬まつりの宝庫。県外よりわざわざ観光客の皆さんが来てくださっているというのに、住んでいる人間が見たこともないという祭りが結構あります。代表的な横手のかまくらは以前見たものの、上桧木内(かみひのきない)の紙風船上げは一度も見ていませんでした。幻想的で感動したという話を聴いてから、もう8年も経っていましたが、ついに行くことができました。
 秋田駅より車で80キロ、家人からは「まだ着かないの?」と言われる始末。同じような風景の中、雪が段々と深くなっていくのがわかります。このような処に住むのは、大変だろうなと思いながら運転していくと、「この先う回路」の標識がありました。なんと国道の一定区間が通行止めになっていて、観光バスの駐車場になっているではありませんか。それだけで、この小さな地域に人口の何倍もの人が訪れることがわかります。3ヵ所の駐車場は案の定満車。15時30分に着いたのにどうしようかと考えていると、路上駐車をすすめられました。片側駐車が600m以上も続きます。あたりが暗くなると共に天候は悪化し、傘を重くしていきました。空に上がっていくニホンスイセン風船を見上げるのは首が疲れますが、やはり情緒があり良かったと思いました。
 武者絵や美人画を描いた巨大な紙風船を多数上げる小正月の伝統行事は、仙北市西木町上桧木内地区で毎年行われています。住民らが日没後の午後6時すぎから順次、風船の下にある「タンポ」と呼ばれる灯油を浸み込ませた布玉に点火し、夜空に放ちます。無病息災や五穀豊穣(ごこくほうじょう)、家内安全の願いが込められた紙風船はゆっくりと上昇し、地上を温かく照らします。紙風船は和紙を貼り合わせて円筒型に仕上げ、大きい物で高さが約12メートルもあります。起源は定かでなく、一説には平賀源内が鉱山の技術指導に訪れた際、熱気球の原理を応用した遊びとして始めたとの言い伝えが残っています。


{お知らせ}本店では25周年企画として3,000円以上お買い上げの方、送料半額。5,000円以上お買い上げの方、送料無料キャンペーンを開催中です。是非ご利用下さい。

  No.296(2018年2月1日)

 これから秋田は、本格的な寒氣が強くなるというのに 「立春」とは、暦も氣が早いものと思いませんか。
 「叩けば音がしそうな」とか「リンと冴えた冬の空」などと形容される凍てついた空が、雪解けと共に明るさを増すのは東北以西の地域で、雪国の冬はこれからです。東京から飛行機で65分、「秋田新幹線こまち」で180分、白い秋田に到着です。全国的に有名な横手の「かまくら」など多くの雪祭りが2月に集中しています。最近脚光を浴びているのが 100年以上の伝統あり毎年2月10日に行われる仙北市西木町の紙風船上げです。夜空に浮かぶ紙風船の幻想的な光景が 人気を呼んでいます。
 雪国に住んだことのある人なら、誰でも経験していると思いますが、身近な自然を材料にして楽しんだことを覚えていると思います。これが雪国のささやかな文化を形成しているのかも知れません。雪を忌み嫌わず、排除せず、昔よりその雪に祈り共存してきた証しとして、多彩な雪祭りがあるのではないでしょうか。
 さて、本年は戌年です。秋田といえば、やはり秋田犬でしょう。アキタケンではなくアキタイヌと発音します。ちなみにアメリカでは、福寿草アキタドッグというそうです。
 昭和6年7月、日本犬で最初の天然記念物に「秋田犬」が指定されました。昭和9年には秋田犬保存会が犬籍登録を実施するようになり今日まで血統を守っています。最初にアメリカに渡ったのは、1937年に来日したヘレン・ケラー 女史に贈られた犬でした。女史は一目見て秋田犬を氣に入り 是非にというので当時の秋田署の警察官が飼っていた秋田犬を進呈したそうです。今ではイタリアでも人氣があり、 あのロシアのプーチン大統領も秋田県知事より贈られて飼っています。戌年にちなみ東京渋谷の忠犬ハチ公像も見直されていることでしょう。

  No.295(2018年1月1日)

 新年あけましておめでとうございます。
 良いお年を迎えられましたこととお慶び申し上げます。
 平成30年、平成という元号の1年の最後になることでしょう。当店は、平成5年4月1日創業以来本年で25年目を迎えます。今後も損得より永続を第一に、安全・安心な粢菓子づくりに精進を重ねてまいる所存です。本年もどうぞよろしくご愛顧の程、お願い申し上げます。
 さて、秋田を代表する味覚は秋田諸越、いなにわうどん、切りたんぽ、しょっる鍋、いぶりがっこ等が全国的に有名ですが、秋田県の魚、鰰(はたはた)を使用した「寿司はたはた」もそのひとつです。
 「寿司はたはた」とは、鰰を使用したなれ寿司で頭と内臓、尾を取り除いた鰰を米や麹、大根、人参、生姜等と数週間漬け込み、発酵させてつくります。その歴史は、非常に古くて江戸時代初期に出された「日本諸国名物尽」や俳諧論書「毛吹草」(けふきぐさ)では出羽国(いではのくに)の名産物として紹介されています。「寿司はたはた」は、少なくとも約400年の伝統を持つことになり、秋田随一の「ご当地グルメ」とも言えるでしょう。
 こどもの頃の私は、あまり好きではありませんでした。むしろ嫌いな食べ物のひとつでした。アオキしかし年を取るにつれて、その味の旨味がわかり、噛みしめるたびに熟成した独特の味が好きになりました。米や麹の心地好い酸味と甘みが口の中で溢れ、絶妙に混じり合いながら、まろやかな旨味でいっぱいになるのです。
 冬の秋田では、正月の味覚として地酒にも合い、昔は多くの家庭で作られていました。最近では夏でも冷凍物があり、年中食べられますが、冬に秋田で食べる「寿司はたはた」は絶品だと思います。人の味覚は歳とともに変化するものと思います。粢菓子も当初40歳以上のお客様を対象に考えましたが、最近ではお陰様で若いお客様が増えてまいりました。ありがたいことと思っています。






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